自然博物館講演会「トビハゼの話」

トビハゼといえば、干潟で、のたりのたり…のイメージかな。
水族館の中でも、トビハゼのいる水槽は大好きな展示のひとつです。
大体、カニと同居をしていたりしてねー。
巣穴を行ったり来たり、エサを食べたりとせわしなく動いているカニに対し、トビハゼはひたすらマイペースに過ごしている…ようにみえます。
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そんなトビハゼの話が、11月3日和歌山県立自然博物館で開催されました。
講師は国際マングローブ生態系協会 主任研究員(理学博士)仲里 裕子先生です。
写真や図解をまじえつつ、ゆったりとした関西弁で、トビハゼの魅力について語ります。
「じみーな魚」「トビハゼだけは何考えてるかわからない」と言いつつも、好きでたまらんというのが伝わって来るんですね。
干潟でじっと、ひたすらじっと動かずに待っていると、トビハゼの方から寄ってきてくれるそうです。
何やろ~?と興味を持って、つんつんガジガジしてくるそうな。
何だかゾクゾクしますよねー。
もちろん、私もトビハゼに囲まれてみたい方です^^!

お年頃のトビハゼが婚姻色に染まり、大きく背びれをひろげ、高くジャンプしたりダンスしている写真がとってもきれいで素敵でした。
こんなの、水族館では絶対見られないよねー!

会場でもらったリーフレットより引用します。
「……このように愛嬌のあるトビハゼの住んでいる干潟は日本だけでなく世界中で埋め立てや開発によってどんどん少なくなってきています。いつまでもこの小さくてかわいい姿が見られることを願っています。」

講師の仲里先生のHPはコチラ Mudskipper World
(マッドスキッパーとは、「泥をはねるもの」という意味です)

トビハゼ in 和歌山県立自然博物館




・歩いて歩いてどこまでも
胸ビレを手足のように使って歩きます。
魚なのに水の中がきらい。
潮が引いて干潟が現れると、泥の上に出てえさをとったり。
潮が満ちてくると岸辺へ逃げだし、満潮になると、護岸にのぼって潮が引くのを待ちます。   潮が満ちてきても、ひたすら頑張る!
陸上生活のため、①エラぶたに水をためることができ②ヒフ呼吸を発達させる
窒素を含む老廃物はアンモニアの形で水に溶かして出すのだけれど、トビハゼは有毒なアン モニアを無害なアミノ酸に変えて体内に貯めておき、水に戻ったときにアンモニアに変えて出 す。
 
水の中で大きな魚に追いかけられても、陸に逃げれば追いかけられないですみます。
魚より鳥、サギとかシギが天敵になります。
・水の上もジャンプで逃げる
川に投げた石がぴょん、ぴょんって飛ぶってかんじですかねぇ。
こんな時でも水の中は泳がないんですね。
トビハゼの目なんですけど、水中用の目玉ではなく陸上用の目玉なんですって。
だから、水の中に入ると、人間が水の中で目を開いているのと一緒で、見えにくい。
でも、陸上では、真後ろも見えているそうです。
泳ぐ時は、頭(目玉)をあげて泳ぎます。
・背びれが感情のサイン
背びれを開くのが、怒りのサインだったり、求愛のサインだったりします。
求愛のときは、まずオスが巣作りをし、そのあと「彼女募集中~」のサインです。
婚姻色(アイボリー)を出し、高いジャンプとしっぽふりふりダンスで、アピール。
メスが近づいてきたら、オスが巣の中へ誘導…「ねぇ、ホンマに付いてくる?」と何度も振り返  ったり、愛情確認のため?噛み付いたり、オスはなかなか大変みたいですね。
メスも背びれを開いているのがOKサインなのですが、噛み付き方が気に入らないといっては破談、巣の中へ入っても間取りが悪いといっては破談…と気が抜けないようです。
産室に産みつけられた卵は、オスが面倒を見ます。
えらぶたに空気をためて、卵に新鮮な空気を送り卵を守ります。
・ケンカは体当たりで勝負
トビハゼって、のんびりのほほんとしているのかと思っていたのですが、結構ケンカしぃなんですって。
視界に入ると「なんか気に障る」「イラつく」「あー、なんかイライラする」…そこへ、あんまり近づきすぎると、攻撃です。
まず体の側面を見せて自分の体を大きく見せます。
そういえば、ネコがけんかする時も毛を逆立てて、背を丸め体を大きくみせようとしますよねぇ(^^)
とにかく距離をつめるのがよくない、そうなのですが、満潮時に水を避け護岸なんかに登っている時は別。お互いの距離が近くみっちり並んでいてもけんかにならない。

おっとりとした先生のキャラと『なんか質問ないですか~、何でもいいですよ~』という呼びかけで、質疑応答も活発で楽しかったです。
「食べられる?」
「トビハゼを釣るには?」
「性別の見分け方は?」
「カニの巣穴を利用したりする?」
「胸ビレで物はつかめる?」
「先生は、なぜトビハゼの研究をしているのか?」etc

たっぷりお話を聞いてきたので、これから水族館でトビハゼを見るのが、また楽しくなりそうです♪

(以前、姫路市立水族館で撮ったミナミトビハゼもみてね~^^)
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by ko-puchi | 2007-11-09 22:19 | すいぞくかんにいこう